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酌井社労士事務所便り【2026年6月号】(2026/6/1)

梅雨入りを迎え、夏の繁忙期に向けた準備が本格化する時期となりました。 今月号では、近年相談が高止まりしている「インターネット上の誹謗中傷」への備え、 2026年4月から事業主の努力義務となった「治療と仕事の両立支援」、 そして6月の税務・労務の手続きについてお届けします。

いずれも「いざという時の備え」と「日頃の体制づくり」が鍵となる内容です。 自社の体制を見直すきっかけにしていただければ幸いです。

目次

インターネット上で自社に対する誹謗中傷の書込みを見つけたら?

違法・有害情報に関する相談は高止まり傾向

総務省がまとめたインターネット上の違法・有害情報に関する報告書によると、 違法・有害情報相談センターに寄せられた令和6年度の相談件数は6,403件で、 令和5年度の6,463件に引き続き高止まり傾向にあります。 相談者の属性は「個人」85.2%、「個人事業主」8.2%、「企業・団体」5.7%と、個人の割合が圧倒的に多くなっています。

カスタマーハラスメント対策の観点から押さえておくべきこと

一方で、今年10月から企業にはカスタマーハラスメント対策を講じることが義務とされます。 厚生労働省の『カスタマーハラスメント対策企業マニュアル』では、「SNS/インターネット上での誹謗中傷型」のハラスメント行為への対応例として、 ホームページ等の運営者への削除請求や発信者情報の開示請求を挙げています。 自社が誹謗中傷の被害にあったり、プライバシーを侵害するような情報が掲載されたりした場合に備えて、対応方法を確認しておくとよいでしょう。

法務省が手引きを公表

法務省が4月15日に公表した『インターネット上の誹謗中傷書き込み削除依頼の手引き』には、 GoogleやLINEヤフー、InstagramやFacebookなどを運営するMetaといった主なプロバイダ、サーバの管理・運営者ごとに、 自ら削除依頼を行う場合の手順が掲載されています。 「削除依頼フォーム」のどの項目をクリックするのか、どの選択項目にチェックを入れるのかなどが解説されており、 削除依頼のメールテンプレートも掲載されています。ダウンロード等して保存しておくとよいでしょう。

【参考】インターネット上の誹謗中傷書き込み削除依頼の手引き(法務省)
https://www.moj.go.jp/JINKEN/jinken88.html

「治療と仕事の両立」が事業主の努力義務となっています

労働施策総合推進法の改正により、2026年4月から治療と仕事の両立支援が事業主の努力義務となりました。 「治療と就業の両立支援指針」では、両立支援を行うにあたっての留意事項や環境整備等がまとめられています。

留意事項

指針で掲げる9つのうち、リーフレットでは次の3つを取り上げています。

  • ① 労働者本人の申出
    申出が行われやすい環境の整備(ルールの作成・周知、研修による意識啓発、相談窓口の整備、情報の取扱方法の明確化等)
  • ② 労働者との十分な話合い、上司・同僚の理解
    事業主が一方的に判断しないよう、就業継続の希望や配慮の要望を聴取し、話合いを通じて本人の了解を得られるよう努める。 安易に就業を禁止せず、主治医や産業医等の意見を勘案して、可能な限り配置転換・時短措置などを講じる。 疾病や治療に対する誤解や偏見等が生じないよう必要な配慮を行う。
  • ③ 個人情報の保護
    個人情報の保護も含めた事業場における治療と就業の両立支援のルールおよび体制の整備・明確化

環境整備

指針では、次の5つを掲げています。

  • ① 事業主による基本方針の表明等と労働者への周知
  • ② 研修等による意識啓発
  • ③ 相談窓口等の明確化
  • ④ 治療と就業の両立支援に関する制度、体制等の整備
  • ⑤ 事業場内外の連携

高年齢労働者やがん患者など、治療を続けながら働く人は増加しています。 労働者の安心感や人材の定着などに繋げるためにも、措置を講じるようにしましょう。

【参考】治療と就業の両立について(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000115267.html

6月の税務と労務の手続[提出先・納付先]

6月に必要となる主な税務・労務の手続きは、次のとおりです。

期限 手続きの内容 提出先・納付先
1日 労働保険の年度更新手続の開始<7月10日まで> 労働基準監督署
10日 源泉徴収税額・住民税特別徴収税額の納付 郵便局または銀行
10日 雇用保険被保険者資格取得届の提出<前月以降に採用した労働者がいる場合> 公共職業安定所
10日 特例による住民税特別徴収税額の納付 郵便局または銀行
30日 個人の道府県民税・市町村民税の納付<第1期分> 郵便局または銀行
30日 健保・厚年保険料の納付 郵便局または銀行
30日 健康保険印紙受払等報告書の提出 年金事務所
30日 労働保険印紙保険料納付・納付計器使用状況報告書の提出 公共職業安定所
30日 外国人雇用状況の届出(雇用保険の被保険者でない場合)<雇入れ・離職の翌月末日> 公共職業安定所
雇入時
及び毎年一回
健康診断個人票 事業場

今月号でご紹介したテーマは、いずれも後回しにせず早めに着手しておくことで、いざという時に慌てずに済む内容です。 誹謗中傷への対応手順の確認、治療と仕事の両立支援の体制整備、各種手続きの準備などについて、 自社での進め方にお悩みの際は、お気軽にご相談ください。




社会保険労務士 酌井敦史

酌井社会保険労務士事務所/合同会社メグリア 代表

伊勢商工会議所にて企業の経営相談や労務管理に従事した後、2018年に社労士として独立開業。

労働法務・給与計算を中心に、採用から退職までトータルに支援。 県外企業にはオンラインで柔軟に対応し、地域No.1の人事労務の総合商社を目指しています。

労務管理や各種手続きに関するご相談は、酌井社労士事務所にお任せください!

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