失業保険はいくらもらえる?給付額の計算方法と給付日数【2026年版】
2026/6/8
「失業保険って結局いくら?」「何日分もらえるの?」。雇用保険の基本手当(いわゆる失業保険)の金額は、賃金日額・給付率・給付日数の3つで決まります。計算のしくみと最新の上限額・給付制限を、社労士がわかりやすく整理しました。
結論
(要点)
1日あたりの額(基本手当日額)=賃金日額 × 給付率(50〜80%)。賃金が低い人ほど給付率が高いしくみ。
賃金日額 = 退職前6か月の賃金(賞与除く)÷ 180。これに給付率を掛け、年齢別の上限・下限で調整。
もらえる総額の目安=基本手当日額 × 所定給付日数(90〜360日)。日数は退職理由・年齢・加入期間で決まる。
手続き後に7日間の待期。自己都合はさらに給付制限(令和7年4月から原則1か月)。会社都合は給付制限なし。
会社を辞めたとき、次の仕事が決まるまでの生活を支えてくれるのが、雇用保険の「基本手当」です。一般に「失業保険」「失業手当」と呼ばれます。金額は人によって大きく変わりますが、決まり方には明確なルールがあります。まずは全体像から見ていきましょう。
もらえる総額は、ざっくり次の式でイメージできます。
基本手当日額(1日あたり)× 所定給付日数(何日分か)= 受け取る総額の目安
つまり「1日いくら」と「何日分」の2つがわかれば、おおよその金額が見えてきます。それぞれの決まり方を順番に見ていきます。
1日あたりの金額は、次の3ステップで計算します。
賃金日額を出す……退職前6か月に支払われた賃金(賞与・退職金は除く)の合計を180で割る。
給付率を掛ける……賃金日額に給付率を掛ける。給付率は賃金が低い人ほど高く(最大80%)、高い人ほど低く(最低50%)なる、生活保障の考え方です(60〜64歳は45〜80%)。
上限・下限で調整……年齢ごとに決められた上限額・下限額の範囲におさめる。
このため、ざっくりした目安としては「退職前の賃金の5〜8割」が1日あたりの水準になります。賃金が高い人ほど割合は下がる、と覚えておくとイメージしやすいです。
基本手当日額には、年齢に応じた上限があります(毎年8月1日に改定)。下の表は令和7年8月1日以降の額です。
離職時の年齢 | 基本手当日額の上限 |
|---|---|
30歳未満 | 7,255円 |
30歳以上45歳未満 | 8,055円 |
45歳以上60歳未満 | 8,870円 |
60歳以上65歳未満 | 7,623円 |
基本手当日額の下限額は2,411円(年齢共通)です。賃金日額の下限額(3,014円)に最低給付率80%を掛けた額にあたります。実際の金額はこれらの上限・下限の範囲で調整されるため、正確な額は 失業保険 計算ツール で確認するのが確実です。
受け取れる日数(所定給付日数)は、退職理由・年齢・雇用保険の加入期間で決まります。大きく3つのグループに分かれます。
加入期間 | 所定給付日数 |
|---|---|
10年未満 | 90日 |
10年以上20年未満 | 120日 |
20年以上 | 150日 |
会社都合で離職した人は、年齢と加入期間に応じて90〜330日と手厚くなります。たとえば45〜60歳で加入20年以上なら330日が上限です。自己都合より給付日数が長くなるのが特徴です。
身体・知的・精神障害などで就職が難しい人は、150〜360日とさらに長く設定されています。
自分がどのグループ・何日分になるかは、年齢・加入期間・離職理由を入れるだけで 失業保険 計算ツール が自動で判定します。
手続きをしてもすぐに振り込まれるわけではありません。2つの「待ち時間」があります。
待期7日間……離職理由にかかわらず、ハローワークで求職の申込みをした日から通算7日間は支給されません。
給付制限……自己都合退職の場合は、待期の後にさらに支給が止まる期間があります。令和7年4月1日以降の離職は原則1か月(従来の2か月から短縮されました)。なお、5年間に3回以上自己都合で離職した場合などは3か月になります。
会社都合(倒産・解雇など)は給付制限がなく、待期7日後から支給対象になります。退職理由がどちらに当たるかは、離職票の離職理由で判断されます。離職票については 離職票とは(発行のしくみ) もどうぞ。
働く意思と能力があり、求職活動をしていること(病気ですぐ働けない場合などは対象外)。
原則として、離職日以前2年間に雇用保険の加入期間が通算12か月以上あること(会社都合などは1年間に6か月以上)。
ハローワークで求職の申込みを行っていること。
賃金・年齢・退職理由・加入期間を入れるだけで、1日あたりの基本手当日額・給付日数・受給総額の目安をまとめて計算できる無料ツールを用意しています。退職前後の生活設計に、退職後の手取り見込みは 手取りの計算方法 もあわせてどうぞ。
基本手当の1日あたり(基本手当日額)は「賃金日額×給付率」で決まります。賃金日額は退職前6か月の賃金(賞与を除く)の合計を180で割った額で、給付率は賃金が低い人ほど高く、50〜80%(60〜64歳は45〜80%)です。おおむね退職前の賃金の5〜8割が目安です。
もらえる日数(所定給付日数)は退職理由・年齢・加入期間で決まります。自己都合や定年退職は加入期間に応じて90〜150日、倒産・解雇など会社都合は年齢と加入期間で90〜330日、就職が難しい人は150〜360日です。
どの離職理由でも、手続き後にまず7日間の待期があります。自己都合退職はさらに給付制限があり、令和7年4月1日以降の離職では原則1か月(従来は2か月)に短縮されました。会社都合の場合は給付制限がなく、待期7日後から支給対象になります。
記事の監修者

酌井 敦史
しゃくい あつし
社会保険労務士/酌井社労士事務所 代表
全国社会保険労務士会連合会 登録番号 第23180049号
三重県社会保険労務士会 会員番号 第543号
1985年三重県伊勢市生まれ。2018年に社会保険労務士として開業。年間100社以上の労働相談に対応し、年間30件以上のセミナー講師を務める。給与計算・労働法務相談を中心に、三重県の中小企業を支援している。
本記事は2026年6月時点の情報をもとにした一般的な情報提供であり、個別事案への適合性を保証するものではありません。基本手当日額の上限・下限は毎年8月1日に改定され、給付日数・要件も改正されることがあります。最新の情報は厚生労働省・ハローワークの案内をご確認ください。具体的なご相談は、お問い合わせフォームへどうぞ。