結論
(要点)
企業版両親学級とは、従業員とその配偶者・パートナーに「働きながら親になること」を学んでもらう、会社主催の学びの場。
厚生労働省が開催マニュアルや動画・教材を無償で公開しているので、これを使えば社内で研修を実施できる。
2026年9月〜2027年2月末に開催を予定する会社は、事務局による開催支援に応募できる。
男性の育児休業をどう増やすか、仕事と育児をどう両立してもらうか。従業員を雇う会社にとって、避けて通れないテーマになってきました。厚生労働省の「共育(トモイク)プロジェクト」では、会社が主体となって開く「企業版両親学級」を呼びかけています。まずは、これがどんな取り組みなのかから見ていきます。
企業版両親学級とは、従業員とその配偶者・パートナーに向けて、会社が主体となって開く学びの場です。仕事と育児の両立、育児休業を取る必要性、家庭内での家事・育児の分担などについて、理解と気づきを促すことを目的にしています。
自治体や産院が開く一般的な両親学級との違いは、扱うテーマにあります。自治体や産院の両親学級は、育児の方法を学ぶことが中心です。一方の企業版は、「働きながら親になること」に焦点を当てています。育休をどう取るか、復職後にどう働くかといった、会社と家庭の両方に関わる話が中心になります。
「研修を一から作るのは大変そう」と感じた方もいるはずです。ここが企業版両親学級のわかりやすい利点です。厚生労働省が、企業向けに開催マニュアルや動画・教材を無償で公開しています。これらを活用すれば、社内研修として手軽に実施できます。
つまり、内容やスライドをゼロから用意する必要はありません。公開されている教材をそのまま使って、自社の従業員に合わせて進めればよい形です。
もう1つ知っておきたいのが、期間限定の支援です。2026年9月から2027年2月末までの間に開催を予定する会社は、共育プロジェクト事務局による開催支援への応募ができます。
自社だけで進めるのが不安な場合、この期間に合わせて開催を計画し、応募を検討する手があります。応募の詳細は、後述の厚生労働省のページで確認してください。
企業版両親学級は、従業員と会社の双方にとって良い機会になります。
従業員にとっては、育休の取得や復職の見通しが持ちやすくなります。家族と話し合いを進めるきっかけにもなります。
会社にとっては、育休の取得や復職がスムーズに進みやすくなり、人材の定着にもつながります。職場全体で支え合う仕組みや風土が育つことも期待できます。少子化対策や人材確保の観点からも、育児と仕事の両立を支える職場づくりは重要な経営課題です。この機会に、企業版両親学級の開催を検討してみてはいかがでしょうか。
▼参考
共育て推進のために!社内で「企業版両親学級」を開催してみませんか?(厚生労働省)
https://tomoiku.mhlw.go.jp/seminarevent/company/ryoshingakkyu/
扱うテーマが違います。自治体や産院の両親学級は育児の方法が中心ですが、企業版は「働きながら親になること」に焦点を当てています。育休の取り方や復職後の働き方など、仕事と育児の両立に関わる内容を学びます。
いいえ。厚生労働省が開催マニュアルや動画・教材を無償で公開しています。これらを活用すれば、内容を一から作らなくても社内研修として実施できます。
2026年9月から2027年2月末までの間に開催を予定する会社が対象です。この期間に合わせて計画すれば、共育プロジェクト事務局による開催支援への応募ができます。
記事の監修者

酌井 敦史
しゃくい あつし
社会保険労務士/酌井社労士事務所 代表
全国社会保険労務士会連合会 登録番号 第23180049号
三重県社会保険労務士会 会員番号 第543号
1985年三重県伊勢市生まれ。2018年に社会保険労務士として開業。年間100社以上の労働相談に対応し、年間30件以上のセミナー講師を務める。給与計算・労働法務相談を中心に、三重県の中小企業を支援している。
本記事は2026年8月時点の情報をもとにした一般的な情報提供であり、個別の事案への適合性を保証するものではありません。法令・制度は改正されることがあります。具体的なご相談はお問い合わせフォームまでお気軽にご相談ください。