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ハラスメント対策パンフレット最新版|10月から義務化のカスハラ・就活セクハラ対応も

ハラスメント対策パンフレット最新版|10月から義務化のカスハラ・就活セクハラ対応も

厚生労働省が公表した「事業主が講ずべきハラスメント対策パンフレット」最新版の中身と、10月からの義務化に向けて会社が整えておくことを整理します。

結論

(要点)

  • 厚生労働省が2026年(令和8年)7月16日、「事業主が講ずべきハラスメント対策パンフレット」の最新版を公表しました。

  • 10月から新たに義務付けられるカスハラ対策・就活セクハラ対策について、それぞれに特有の措置が示されています。

  • 就業規則やハラスメント規程の規定例、社内周知の文例も収録されているので、規程づくりや研修にそのまま使えます。

10月から、新たにカスタマーハラスメント(顧客や取引先からの著しい迷惑行為)への対策と、就活セクハラ(求職者等へのセクシュアルハラスメント)への対策が、全企業に義務付けられます。「何をどこまでやればいいのか」がわからないまま、9月を迎えた会社も多いのではないでしょうか。その答えを整理した資料が、厚生労働省から出ています。

パンフレットは6種類のハラスメントを1冊にまとめている

厚生労働省は2026年(令和8年)7月16日、「事業主が講ずべきハラスメント対策パンフレット」の最新版を公表しました。

扱っているのは、すでに事業主の対策が義務となっているパワハラ、セクハラ、マタハラ(妊娠・出産等に関するハラスメント、育児・介護休業等に関するハラスメント)に加えて、カスタマーハラスメントと求職者等セクシュアルハラスメントです。

内容は大きく2つに分かれます。1つは、どんな行為がハラスメントに当たるのかの解説。もう1つは、会社が講じなければならない措置の整理です。措置については「事業主の方針の明確化」「相談体制整備」「事後対応」「再発防止」といった項目ごとに、具体的に何をするのかが示されています。あわせて各種資料も収録されています。

カスハラ対策で新しく求められる「抑止のための措置」

10月からの義務化に対応して、カスハラと就活セクハラには、それぞれ特有の措置が示されました。まずカスハラのほうから見ていきます。

カスタマーハラスメントの防止に特有の措置として挙げられているのが、「対応の実効性を確保するために必要な抑止のための措置」です。

具体的には、次の流れになります。まず、労働者に対して過度な要求を繰り返すなど、特に悪質と考えられるものへの対処方針をあらかじめ定めます。その方針を、管理監督者を含む労働者に周知します。そのうえで、方針で定めた対処を実際に行える体制を整備します。

方針を作って終わりではなく、「その方針どおりに動ける体制まで用意する」ところまでが求められている点が要注意です。悪質な相手にどう対応するかを現場任せにせず、会社として決めておく必要があります。

就活セクハラ対策は「ルールの明確化と周知」から

求職者等セクシュアルハラスメントの防止に特有の措置として挙げられているのは、「求職活動等に関するルールの明確化と周知・啓発」です。

具体的には、求職活動等に関するルールをあらかじめ明確にしたうえで、労働者と求職者等の両方に周知・啓発を行います。

ポイントは、周知の相手が社内の従業員だけではないところです。応募してくる求職者側にも伝える必要があります。採用面接や説明会に関わる社員が複数いる会社ほど、ルールを言葉にして共有しておく価値があります。

規程例や文例は、そのまま使うのが早い

このパンフレットには、就業規則・ハラスメント規程の規定例や、社内掲示・社内周知の文例も収録されています。ゼロから文章を考える必要はありません。

使い道としては、管理職・人事担当者向けの研修資料をつくる、相談窓口の担当者向けに対応マニュアルを整える、従業員説明会で周知する、といった場面が想定されています。

10月まで日がありません。まずはパンフレットを開いて、自社に足りていない項目を洗い出すところから始めるのがおすすめです。規定例をベースに規程を整え、社内への周知まで進めれば、義務化への対応が形になります。

▼参考

「事業主が講ずべきハラスメント対策パンフレット」(厚生労働省)

https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/001338359.pdf

よくある質問

・パンフレットはどんなハラスメントを扱っていますか?

すでに対策が義務となっているパワハラ、セクハラ、マタハラ(妊娠・出産等に関するハラスメント、育児・介護休業等に関するハラスメント)と、カスタマーハラスメント、求職者等セクシュアルハラスメントの内容が収録されています。それぞれについて、ハラスメントに当たる行為の解説と、会社が講ずべき措置が整理されています。

・カスハラ対策として、具体的に何を決めておけばよいですか?

労働者に過度な要求を繰り返すなど、特に悪質と考えられるものへの対処方針をあらかじめ定めます。そのうえで、管理監督者を含む労働者に周知し、方針で定めた対処を行える体制を整えます。

・就業規則やハラスメント規程は、一から作らないといけませんか?

いいえ。パンフレットに就業規則・ハラスメント規程の規定例が収録されています。社内掲示や社内周知の文例もあるため、これらを土台にして自社の内容に合わせる進め方ができます。

記事の監修者

酌井 敦史

しゃくい あつし

社会保険労務士/酌井社労士事務所 代表

全国社会保険労務士会連合会 登録番号 第23180049号
三重県社会保険労務士会 会員番号 第543号

1985年三重県伊勢市生まれ。2018年に社会保険労務士として開業。年間100社以上の労働相談に対応し、年間30件以上のセミナー講師を務める。給与計算・労働法務相談を中心に、三重県の中小企業を支援している。

本記事は2026年9月時点の情報をもとにした一般的な情報提供であり、個別の事案への適合性を保証するものではありません。法令・制度は改正されることがあります。具体的なご相談はお問い合わせフォームまでお気軽にご相談ください。