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手取りの計算方法|額面(総支給)から何が引かれる?社会保険料・税金の仕組み

手取りの計算方法|額面(総支給)から何が引かれる?社会保険料・税金の仕組み

「額面30万円なのに、手取りは24万円くらい…」——給料から引かれるお金の正体は何でしょうか。額面(総支給)と手取りの違い、引かれる社会保険料・税金の仕組みと、手取りの目安をやさしくまとめました。

結論

(要点)

  • 手取り = 額面(総支給)−(社会保険料 + 税金)

  • 額面からは、健康保険・厚生年金・介護保険(40〜64歳)・雇用保険・所得税・住民税が引かれます。

  • 手取りは額面の約8割が目安(額面が高いほど割合は少しずつ下がります)。

  • 社会保険料は「標準報酬月額」、所得税は社会保険料控除後の額と扶養人数で決まります。

給料には 「額面(総支給)」「手取り」 の2つがあります。手取りは、額面からいくつかのお金を差し引いた「実際に口座に振り込まれる金額」です。

手取り = 額面(総支給)−(社会保険料 + 税金)

給料(額面・総支給)から何が引かれる?

引かれるのは、大きく 「社会保険料」「税金」 の2グループ、全部で次の6種類です。

区分

引かれるもの

ざっくりした内容

社会保険料

健康保険料

病気・ケガの保険。標準報酬月額×料率の半分(会社と折半)

厚生年金保険料

将来の年金。料率18.3%を会社と折半(本人9.15%)

介護保険料

40〜64歳のみ。健康保険とあわせて徴収

雇用保険料

失業給付などの保険。賃金総額×本人負担率

税金

所得税(源泉)

社会保険料を引いた後の額と扶養人数で決まる

住民税

前年の所得をもとに決まり、毎月天引き

2026年4月からは、健康保険料に「子ども・子育て支援金」が上乗せされています(医療保険料への加算)。

社会保険料の決まり方(標準報酬月額)

社会保険料(健康保険・厚生年金・介護保険)は、毎月の給料そのものではなく 「標準報酬月額」 という等級表にあてはめた金額で計算します。たとえば月給29万円〜31万円の人は、標準報酬月額「30万円」の等級として扱われます。

この標準報酬月額に保険料率をかけ、会社と折半した額が、本人の給料から引かれます。料率は都道府県・年度で変わります(協会けんぽの場合)。

所得税・住民税の仕組み

所得税(源泉徴収)

毎月の所得税は、「社会保険料を引いた後の給料」「扶養している人数」をもとに、国税庁の税額表(または計算式)で決まります。扶養が多いほど安くなります。年末調整で1年分を精算します。

住民税

住民税は前年の所得で金額が決まり、6月〜翌5月にかけて毎月天引きされます。そのため、新卒1年目は住民税が引かれない(前年の所得がないため)といった特徴があります。

手取りは額面の何割?(目安は約8割)

一般的に、手取りは 額面の80〜85%程度 になることが多いです。額面が上がるほど社会保険料・税金の負担割合も上がるため、手取りの割合は少しずつ下がっていきます。

  • 額面20万円 → 手取り 約16万円前後

  • 額面30万円 → 手取り 約24万円前後

  • 額面40万円 → 手取り 約31万円前後

あくまで目安です。年齢(介護保険の有無)・扶養人数・住んでいる地域などで変わります。

正確な手取りは無料ツールで計算できます

「うちの会社の場合、手取りはいくら?」「この求人、手取りいくらになる?」——総支給額を入れるだけで、社会保険・雇用保険・所得税・住民税を反映した手取り額を計算できる無料ツールを用意しています。手取り額から必要な総支給額を逆算することもできます。

よくある質問

・額面と手取り、どちらで考えればいいですか?

生活設計は「手取り」で考えるのが基本です。求人票や給与は「額面(総支給)」で書かれていることが多いので、額面から手取りを把握しておくと安心です。

・パートでも社会保険料は引かれますか?

労働時間・賃金などの条件を満たせば、パートでも社会保険に加入し、保険料が引かれます。条件は 社会保険の加入条件(パート) をご覧ください。扶養の範囲で働きたい場合は 扶養判定ツール も便利です。

・手取りを増やすにはどうすればいいですか?

扶養控除や各種控除を正しく申告する、iDeCoなどの制度を活用するといった方法があります。給与設計や賃金制度のご相談はお問い合わせフォームへどうぞ。賃金表の作成は 賃金表(号俸表)の作り方 も参考になります。

記事の監修者

酌井 敦史

しゃくい あつし

社会保険労務士/酌井社労士事務所 代表

全国社会保険労務士会連合会 登録番号 第23180049号
三重県社会保険労務士会 会員番号 第543号

1985年三重県伊勢市生まれ。2018年に社会保険労務士として開業。年間100社以上の労働相談に対応し、年間30件以上のセミナー講師を務める。給与計算・労働法務相談を中心に、三重県の中小企業を支援している。

本記事は2026年6月時点の情報をもとにした一般的な情報提供であり、個別事案への適合性を保証するものではありません。社会保険料率や税制は改定されることがあります。具体的なご相談はお問い合わせフォームへどうぞ。