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給与計算の外注(アウトソーシング)とは|社労士に依頼するメリットと任せられる範囲 

給与計算の外注(アウトソーシング)とは|社労士に依頼するメリットと任せられる範囲 

毎月の給与計算を外部に任せる「外注(アウトソーシング)」とは何か。誰に頼めるのか、社労士に任せると何が変わるのかを、経営者向けに整理します。

結論

(要点)

  • 給与計算の外注とは、毎月の給与計算とそれに伴う手続きを外部の専門家に任せること。

  • 頼める相手は「税理士」「給与計算代行会社」「社労士」の3つ。社会保険の手続きまでセットで任せられるのは社労士だけ。

  • 外注すると、担当者が休んでも給与計算が止まらず、法改正への対応漏れの心配も減らせます。

給与計算は「毎月必ず、期限までに、1円のズレもなく」終わらせる仕事です。人数が増えるほど負担が重くなり、担当者しか手順がわからない状態にもなりがちです。この毎月の給与計算を外部に任せるのが「外注(アウトソーシング)」です。まずは、自社でやると何が大変なのかから見ていきます。

給与計算を自社でやると、なぜ大変なのか

給与計算は、基本給に残業代や各種手当を足し、そこから社会保険料や税金を引く作業です。一見すると単純ですが、毎月これを期限どおりに終わらせるのは、思った以上に手間がかかります。

大変さは主に3つあります。

1つ目は、締めから支給までの日数が短いこと。勤怠を締めてから給与日までの数日間に、全員分の計算を終えなければなりません。月末や連休と重なると、作業できる日はさらに減ります。

2つ目は、差し引く金額が毎年変わること。社会保険料の料率や税額の計算方法は、法改正で見直されます。去年と同じやり方を続けていると、知らないうちに間違った金額を天引きしてしまいます。

3つ目は、属人化しやすいこと。「この計算はいつも〇〇さんがやっている」という状態だと、その人が急に休んだり退職したりしたときに、給与計算そのものが止まってしまいます。

外注できる相手は3つ。どう違う?

給与計算を任せられる相手は、大きく3つに分かれます。それぞれ得意分野が違います。

税理士

決算や確定申告のついでに、給与計算も引き受けている税理士は多くいます。すでに顧問をお願いしているなら、話が早いのが利点です。ただし、社会保険や雇用保険の手続きは税理士の担当外です。給与計算は頼めても、入退社の保険手続きは別途どこかに頼む必要があります。

給与計算代行会社

給与計算だけを専門に請け負う会社です。人数が多い会社の計算をまとめて処理するのが得意です。一方で、あくまで計算の代行が中心なので、労務の相談ごとや保険手続きまでは対応範囲外のことが多いです。

社労士

給与計算に加えて、社会保険・雇用保険の手続き、残業代のルールの相談まで、「人を雇うことまわり」をまとめて任せられます。給与計算と社会保険の手続きは、そもそも同じ従業員データを使う地続きの作業です。この2つを1か所で見られるのが、社労士に頼む一番の強みです。

前回の記事でも触れたとおり、税理士は「お金と税金」、社労士は「人と雇用」の専門家です。給与計算はどちらも扱いますが、その先の保険手続きまで一続きで任せたいなら社労士が向いています。

社労士に任せられる給与計算の範囲

社労士に給与計算を頼むと、どこまで任せられるのか。代表的なものを挙げます。

- 毎月の給与計算(残業代・各種手当の反映、社会保険料・税金の計算)

- 賞与の計算

- 給与明細の作成

- 社会保険料の料率変更や税額改定への対応

- 入退社にともなう保険手続きとの連動

会社側でやることは、勤怠のデータと、入退社や手当の変更といった「今月の変更点」を伝えるだけになります。計算そのものと、法改正への対応は社労士側が引き受けます。どこまで任せてどこから自社でやるかは、会社の状況に合わせて調整できます。

外注すると、毎月がどう変わるか

給与計算を社労士に任せると、経営者の毎月は次のように変わります。

担当者が休んでも給与計算が止まりません。手順が社内の1人に依存しなくなるので、急な休みや退職があっても支給日に間に合います。

料率や税額の改定に、自分で気を配らなくてよくなります。「今年から変わりますよ」と先回りで反映してもらえるので、天引き額を間違える心配が減ります。

そして、計算に取られていた時間が丸ごと空きます。その時間を、売上を生む仕事や、従業員と向き合う時間に回せます。従業員を雇っていて、給与計算を専任で見られる人が社内にいないなら、外注を検討する価値は十分あります。

▼あわせて読みたい

- 社労士とは|仕事内容・依頼できること・税理士との違いをわかりやすく(https://sr-meguria.com/column/what-is-sharoushi

- 社会保険・労働保険の手続き代行()

よくある質問

・給与計算だけを頼むこともできますか?

できます。給与計算だけを単発で頼むこともできますし、社会保険の手続きとセットで継続的に任せることもできます。まず給与計算から始めて、必要になったら手続きも、という広げ方も可能です。

・従業員が数人でも外注する意味はありますか?

あります。人数が少なくても、締めから支給までの短さや、料率・税額の改定への対応といった大変さは変わりません。むしろ担当者が1人しかいない小さな会社ほど、その人が休むと給与計算が止まるリスクが大きくなります。

・料金はどれくらいかかりますか?

人数や依頼する範囲によって変わるため、一概には言えません。給与計算だけか、社会保険の手続きまで含めるかでも変わります。まずはお問い合わせフォームから、従業員数とお願いしたい範囲をお知らせください。おおよその見積もりをお出しします。

記事の監修者

酌井 敦史

しゃくい あつし

社会保険労務士/酌井社労士事務所 代表

全国社会保険労務士会連合会 登録番号 第23180049号
三重県社会保険労務士会 会員番号 第543号

1985年三重県伊勢市生まれ。2018年に社会保険労務士として開業。年間100社以上の労働相談に対応し、年間30件以上のセミナー講師を務める。給与計算・労働法務相談を中心に、三重県の中小企業を支援している。

本記事は2026年7月時点の情報をもとにした一般的な情報提供であり、個別の事案への適合性を保証するものではありません。法令・制度は改正されることがあります。具体的なご相談はお問い合わせフォームまでお気軽にご相談ください。